Brothers 제 2 회 第二話

 

会長 父

私は代々続く財閥企業の会長をしている。
系列企業からの余った利益(利益剰余金(りえきじょうよきん))から、先祖からの遺言通り各種支援、援助団体に多額の寄付をしている。

私の元には今3人の息子がいる。
息子たちは私よりも力が強いらしく、それぞれ能力を生かして独立している。
まだ、今いる一番上の子も私の跡を継ぐ気はないようだ。

先ほど息子が3人と言ったが、実は20年ほど前に家を出た先妻の子がいる。

自分には力が無く、後妻の子達にはその能力がはっきりと表れていた事に引け目を感じていたのは知っていた。

どの子も私は愛していた。だが、その能力についてはどうしてあげることも出来なかった。
「お前はお前のままでいい。私の跡を継いでほしい。」
そう、伝えた。
しかし、あの子は出て行ってしまった。

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この国を離れ、日本で結婚し、幸せに暮らしているという情報は入っていた。
結婚した女性は身寄りのない人だったらしいが、先妻にどことなく似ている。
男の子が生まれたことも知っている。

いつでも頼って、できれば帰ってきて欲しかった。
平凡な自分がそのままで幸せになりたいと願っていたが、少なからず先祖からの力があったのだろう。
身一つから始めた事業で、ある程度の財を築き上げていたようだ。

そんな息子から家を出て以来、初めて便りが届いた。
一度会いたいと。息子にも会わせたいと。

私には初孫だ。私よりも若い年齢で結婚したから、私も若くして「ハラボジ(おじいちゃん」になったものだ。
仕事を依頼した者が盗撮した孫の写真が届くのは楽しみだった。どちらかといえば母親似だろう。

「会長!大変です!!  日本にいらっしゃる息子さんが交通事故で……」

耳を疑った。もうじき会えるはずだったじゃないか。
やっと、やっと話が出来る、そう思っていたのに。

一人息子が生き残った事を知った私は、すぐに引き取る意思を表明し、手続きをした。


 

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